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【正論】足元の地下水に襲われるドイツ 難民の急増に極右政党が躍進 メルケル氏の寛容な難民政策が裏目に 予断許さぬ大連立 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛

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【正論】
足元の地下水に襲われるドイツ 難民の急増に極右政党が躍進 メルケル氏の寛容な難民政策が裏目に 予断許さぬ大連立 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛

佐瀬昌盛・防衛大学校名誉教授 佐瀬昌盛・防衛大学校名誉教授

 この難民殺到状況の下、今年9月24日の総選挙では異変が起きた。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が前回の議席ゼロから一挙に94議席(得票率12・6%)の第3党へと躍進。メルケル首相のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は西独時代から数えて戦後2番目の不振(同33・0%)、連立与党のドイツ社会民主党(SPD)は文字どおり戦後最悪の敗北(同20・5%)を喫した。政治的天変地異である。

 問題は2つある。第1はAfDの動向であり、第2はメルケル政権の今後だ。AfDはシリア難民の流入に激しく反対して久しいが、今回の大勝後、その傾向は一段と強まっている。

 たとえば11月29日、同党の共同代表(2人)は連名で、「シリア難民の帰還を加速せよ」との論文を発表。「CDU・CSUがわが党のシリア難民帰国促進決議案を深く心に刻むなら、喜ばしい」とメルケル首相をおだてる作戦に出ている。

 その影響かどうか定かではないが、AfDとナチスの類似性を警戒する声が少なくないのに、世論調査での同党支持率は下がっていない。

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