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【主張】「森友」と財務省 官僚としての矜持見えぬ

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【主張】
「森友」と財務省 官僚としての矜持見えぬ

衆院予算委員会の集中審議で、民進党の福島伸享氏の質問に答弁する前財務省理財局長の佐川宣寿氏 =5月8日、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影) 衆院予算委員会の集中審議で、民進党の福島伸享氏の質問に答弁する前財務省理財局長の佐川宣寿氏 =5月8日、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)

 佐川宣寿(のぶひさ)国税庁長官はどんな気持ちで質疑を聞いていたのだろう。

 衆参両院の予算委員会では、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる、ずさんな値引きが再び批判された。

 近畿財務局と学園側とのやり取りを記録した音声データの内容を財務省が認めたため、「適切に処分した」としてきた前国会での答弁はぐらつきはじめた。

 その答弁者こそ、前理財局長の佐川氏である。夏に国税庁長官に任命されてから、就任会見さえ開かず今に至っている。この問題を追及されるのを嫌ってだろう。

 かつての答弁との整合性を何とか保とうと、後輩は「金額の話はしたが価格交渉ではない」などと苦し紛れに答えている。

 これが「官庁の中の官庁」とまで言われた財務官僚の姿、振る舞いだろうか。財務省としてのけじめを早くつけた方がよい。

 財務省の予算編成作業が大詰めを迎えている。年が明ければ、国税庁は確定申告の季節である。国民の信頼を失ったままでは、本来の業務に支障が出よう。

 政府が国有財産の管理手続きを見直すのは当然である。だが、何が問題だったのかをはっきりさせないと、的確な見直しなど望めないだろう。

 売却価格をめぐる対応の不備を認め、その経緯と責任の所在を明確にすることだ。以前の答弁は事実に即していないと修正するしかあるまい。官僚としての矜持(きょうじ)さえ保てなくなる。

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