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【主張】三菱マテの不正 背信を重ねた罪は重大だ

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【主張】
三菱マテの不正 背信を重ねた罪は重大だ

検査データ改ざん問題について会見で謝罪する三菱マテリアルの竹内章社長(左から2人目)=24日午後、東京都千代田区(桐原正道撮影) 検査データ改ざん問題について会見で謝罪する三菱マテリアルの竹内章社長(左から2人目)=24日午後、東京都千代田区(桐原正道撮影)

 またしても、日本企業のものづくりをめぐる不正である。三菱グループの金属メーカーである三菱マテリアルの子会社でゴム製品などの検査データを改竄(かいざん)していた。

 何より驚くのは、不正を知りながら半年以上にわたって出荷を続けていたことである。「不具合があるかもしれないと認識していた」とも述べており、製造業者としての責任を放棄したとしか思えない。

 問題の製品は、航空・宇宙産業や自動車など270社以上に出荷された可能性があるという。その中には自衛隊の航空機や艦船も含まれており、日本の安全保障さえ揺るがしかねない。

 安全性などでただちに影響はないと強調しているが、まずは不正の全容を公開し、安全確認を急ぐ必要がある。そのうえで不正の背景に踏み込み、責任の所在を明らかにしなければならない。

 三菱マテ子会社の三菱電線工業は配管などのパッキンに使うゴム製品のデータを改竄し、顧客との契約で取り決めた品質基準に満たない製品を出荷していた。三菱伸銅や三菱アルミニウムでも同様の品質不正がみつかった。

 とくに三菱電線は2月に社内で不正が判明した後、社長にも報告されたのに10月下旬まで出荷を継続していた。「出荷先の特定に時間がかかった」と説明するが、隠蔽(いんぺい)と受け止められても仕方あるまい。顧客の信頼を二重に裏切った罪は重大である。

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