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【主張】東芝の大型増資 猶予生かし再生の姿描け

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【主張】
東芝の大型増資 猶予生かし再生の姿描け

 経営再建中の東芝が約6千億円の増資を決議した。これにより、半導体メモリー事業の売却が遅れても今期中に債務超過を脱し、上場廃止を回避できる見通しである。

 事業再生に向けた青写真を描く時間的な猶予を得た格好だ。これを生かし、半導体売却に反対する米提携先との交渉などを加速させてもらいたい。

 同時に東芝は、虎の子の半導体を手放した後の具体的な経営計画を早期に示す必要がある。それには法令順守を含めた企業統治の強化が不可欠である。経営改革を断行できる社内体制の整備に万全を尽くさなければならない。

 米原発事業で巨額の赤字を計上した東芝は、負債が資産を上回る債務超過に陥った。2年連続で債務超過となれば、東証の規則で株式上場は廃止される。

 これを避けるため、東芝は半導体事業を日米韓連合に売却して資金を得ようとしている。だが、提携相手の米ウエスタンデジタル(WD)が訴訟を起こし、待ったをかけた。事業売却の遅れに伴い、今期中に海外当局の認可を得るのも難しくなっている。

 債務超過から確実に抜け出すための措置が資本増強である。東芝は約60の海外投資家などに対して新株を発行する第三者割当増資を実施する。上場廃止の恐れがほぼ払拭されたという点で、経営安定化へと一歩前進したといえる。

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