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【産経抄】日馬富士の漏らした一言の謎が解けてきた 11月21日

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【産経抄】
日馬富士の漏らした一言の謎が解けてきた 11月21日

日本相撲協会の事情聴取を終え、両国国技館を出る横綱日馬富士関=19日午後、東京都墨田区 日本相撲協会の事情聴取を終え、両国国技館を出る横綱日馬富士関=19日午後、東京都墨田区

 相撲の強豪校、鳥取城北高校は、関脇照ノ富士や逸ノ城、貴ノ岩らモンゴル人力士の母校でもある。学校とモンゴルとの関わりは、平成12年に相撲部の監督が現地を訪ねたことに始まる。

 ▼そのとき知り合ったのが、モンゴル相撲の元横綱である白鵬の父親だった。父親から息子の城北高校入学を頼まれたものの、白鵬はすでに宮城野部屋に入門していた。こんないきさつから、監督と白鵬とは親しい間柄が続いている(『土俵の群像』岩崎友太郎著)。

 ▼横綱日馬富士による貴ノ岩への暴行事件の実態がわかってきた。鳥取市内での会食中、貴ノ岩の生活態度を注意したのは、白鵬だった。監督とのつながりの深さから、モンゴル人力士の先輩後輩の関係以上に監督責任を感じたのかもしれない。その最中に貴ノ岩がスマホを操作しているのを日馬富士が見て、腹を立てたらしい。日馬富士は暴力を振るった事実を認めている。

 ▼もっとも今や事件の焦点は、貴ノ岩と師匠である貴乃花親方の謎の行動に移りつつある。先月下旬の暴行事件の後も、貴ノ岩は巡業に参加していた。けがを診察した医師も、相撲を取って大丈夫と判断している。

 ▼「2桁勝ちたい」と本人が意欲を示していた九州場所を、なぜ初日から休場させたのか。親方から何の説明もない。鳥取県警に被害届を出しながら、相撲協会に報告しなかった点も不可解である。何より協会が最初に事情を聴くべき貴ノ岩は、どこに隠れているのか。

 ▼貴乃花親方は協会内で八角理事長と対立してきた。日馬富士の師匠である伊勢ケ浜親方はかつて盟友だったが、現在は決裂している。「怖いな」。事件発覚の直後、日馬富士が漏らした一言は、こうした勢力争いと関係があるのだろうか。

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