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【ロンドンの甃】在英インド高等弁務官の「インドの独立は、英国が日本に勝ったおかげ」発言に鼻白む 

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【ロンドンの甃】
在英インド高等弁務官の「インドの独立は、英国が日本に勝ったおかげ」発言に鼻白む 

 冷や水を浴びせられた思いがした。インド独立の英雄、チャンドラ・ボースがシンガポールに「自由インド仮政府」を樹立して74年にあたる10月、ロンドンのホテルでボースの娘、アニタ・ボース・プファフさんが開いたパーティーで在英インド高等弁務官が「独立は英国が日本に勝って成し遂げられた。ボースの評価が定まらないのは帝国主義、日本と組んだから」と発言したのを耳にしたからだ。

 インド国民軍を指揮して日本軍とともにインパール作戦を戦ったボースは終戦直後、台北で不運な事故でこの世を去った。英国は戦後、インド国民軍を反逆罪で処罰しようとしたが、国民が蜂起して大暴動に発展し、英国は統治権を返還した。インド国民軍の活動が「間接的に300年の植民地支配を終わらせた」とされ、初代インド首相のネール氏も「独立は日本のおかげで30年早まった。この恩は忘れてはならない」と述べている。

 くだんの高等弁務官は駐在する旧宗主国に配慮したのだろうか。英国の歴史観に基づき発言したようだった。

 アニタさんは来年早々、インドのモディ首相に会い、東京・杉並の蓮光寺に眠る父の遺骨を祖国に持ち帰る計画を進めている。しかし、肝心のインド政府の歴史認識が異なれば、日本人として協力する気がうせてくる気がしてならない。(岡部伸)

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