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【ん!?】「電車のほうが早いですけどいいですか?」

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【ん!?】
「電車のほうが早いですけどいいですか?」

 東京から路線バスを乗り継いで東海道をたどる旅は、途切れ途切れに4日目に突入。前回、箱根の芦ノ湖畔で終バスに間に合わなかったせいで、再び箱根を登るハメに。元箱根港のバス停にたどり着いたら昼時だったので乗車前にご飯。朝飯前どころか昼飯過ぎである。考えてみればどんどんスタート地点は遠くなるわけだが、大丈夫なのかこの企画。

 東海バス「N65 三島駅」行きに乗るとすぐに箱根関所跡を通過。箱根峠から静岡側に下っていく東海道は高原のスカイラインといった風情。視界も広くて、小田原側の狭い急坂とは全然違う。最初閑散としていた車内は「三島スカイウォーク」という景勝地から乗り込んできた観光客で満員に。富士山がドーンと見えてほしかったけど、これは残念ながら雲の中。

 車窓を眺めているうちに、ふと気づいた。バス停が寸詰まりに見える。大人の身長ほど。低過ぎませんか。いや、逆にこの辺の人は都バスの停留所がノッポに見えるのか。バス停のかたちが違うだけで、ずいぶん遠くまで来た気分になる。

 三島駅からは東海バス「N12 沼津駅」行きに。案内所で聞いたら「電車のほうが早いですけどいいですか?」。はい、いいんです。たまたま乗ったのが「いすゞ・トップドアエルガミオ」。乗降扉が前部にひとつだけ。全国的にも珍しい(と車内の案内文に書いてあった)。バス旅が好きなだけでバスの車体にさほど興味はないが、ちょっと得をした感じだ。

 沼津駅南口で富士急バス「富54 富士駅」行きに乗り継ぎ。長い距離の路線で、国道を外れて丘陵地の住宅街をあくまでものんびりと走る。五十三次の14番目、吉原宿を通り抜けて富士駅に着いたころには、もう夕暮れが迫っていた。(篠原知存)

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