産経ニュース

【主張】デンソー勝訴 実体を見極め適正課税を

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
デンソー勝訴 実体を見極め適正課税を

 シンガポールにある子会社の所得にタックスヘイブン(租税回避地)対策税制を適用した約12億円の課税処分をめぐる最高裁判決で、処分取り消しを求めていた大手自動車部品メーカー、デンソーが逆転勝訴した。

 対策税制は、企業が税率の低い海外に所得を移す不当な税逃れを防ぐ仕組みだ。課税対象は事業実体がない場合などとされ、最高裁は「事業の判断は収入や人員、店舗などを総合して考慮すべきだ」と新たな基準を示した。

 そのうえでデンソー子会社には物流改善事業などが認められるとし、課税処分の取り消しが確定した。妥当な判断といえよう。

 対策税制をめぐっては、国税当局と企業の主張が対立し、訴訟に発展するケースが後を絶たない。不当な税逃れに対する取り締まりの強化は欠かせないが、実体に合わない課税は健全な経済活動を阻害する。

 今回の訴訟では、デンソーのシンガポール子会社に対策税制が適用されるかが争われた。最高裁は「子会社には東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の事業を効率化する目的があり、財務や物流などで実体があった」として課税処分は違法と結論づけた。

続きを読む

「ニュース」のランキング