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【正論】未曽有の北朝鮮危機を直視せよ 「国難突破」訴えが足りない モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授・西岡力

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【正論】
未曽有の北朝鮮危機を直視せよ 「国難突破」訴えが足りない モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授・西岡力

モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授・西岡力氏(森本幸一撮影) モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授・西岡力氏(森本幸一撮影)

 私が韓国・北朝鮮研究をはじめて40年、拉致被害者救出のための国民運動に参加してから20年がたった。その経験からして今、戦後日本は北朝鮮問題で未曽有の危機を前にしていると断言できる。その意味で安倍晋三首相が今回の総選挙で「国難突破」と訴えていることは理解できる。いや、もっと強く危機を訴えるべきなのにそれが足りないという印象だ。

≪自己防衛の本能を失った日本≫

 わが国の歴史を振り返ると、朝鮮半島が反日勢力によって統一されたときには、いつも重大な安全保障上の危機がやってきた。この地政学的危機意識をわが先祖は本能的に持っていた。

 ところが戦後、わが国は自己防衛の本能を失っていった。金日成による韓国への奇襲侵略はわが国安保を大きく脅かした。しかし、危機感を持ったのはわが国よりも米国だった。先祖伝来の危機意識が働いていたなら、そのとき国軍保持を明記する憲法改正を行うべきだったが、そうはならなかった。その後、今日まで半島を全体主義勢力から守るのは米軍の責任で、わが国は与えられた平和の中で経済的繁栄だけを追求すればよいという無責任な思考が跋扈(ばっこ)し、本能的危機感が廃れてしまった。

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