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【産経抄】宇宙の彼方で錬金術の秘密が見つかった 10月18日

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【産経抄】
宇宙の彼方で錬金術の秘密が見つかった 10月18日

 ロンドンで1936年に開かれた競売に、17世紀の英国の科学者、ニュートンの手書き原稿が大量に出品された。落札したのは、ケンブリッジ大学で後輩に当たる経済学者のケインズである。

 ▼ただ内容を確かめると、万有引力や微積分法の発見などに関する記述は見当たらず、ほとんどが錬金術に関わるメモだった。まさかニュートンが、怪しい秘術にとりつかれて、鉛や鉄を金に変える「賢者の石」を求めていたとは。驚いたケインズは、「最初の科学者というより、最後の魔術師だ」とニュートンを評している。

 ▼今年のノーベル物理学賞に輝いたのは、宇宙から届く「重力波」を世界で初めて捉えた3人の米国人学者だった。重力波とは、とてつもなく重い天体が動くとき、その重力の影響で生じた時空のゆがみが、さざ波のように伝わる現象である。

 ▼昨日、その重力波に関する新たな発見が伝えられた。地球から1億3千万光年離れた2つの「中性子星」が合体する様子を、重力波と光で観測するのに米欧の研究グループが成功したという。金やプラチナといった重い元素は、中性子星の合体によって生成される。この理論と観測データが一致した。つまり「金」の誕生の瞬間を捉えた可能性がある。

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