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【主張】神鋼アルミ不正 技術者の良心は消えたか

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【主張】
神鋼アルミ不正 技術者の良心は消えたか

 神鋼では昨年、グループ会社でステンレス鋼線をめぐる試験値の改竄が発覚し、再発防止策をまとめたばかりだ。素材メーカーとして、目を覆いたくなる法令順守意識の欠如である。

 影響は甚大である。同社のアルミ製品は、自動車のボンネットや新幹線の台車部分など、軽量化を図るために幅広い分野で採用されている。輸出製品にも使われている。自動車のリコールに発展すれば業績への打撃は大きい。

 過去にも不祥事でトップが引責辞任を重ねてきたが、それでも不正を断ち切れない。企業体質を根本からみつめ直し、抜本的な経営改革に取り組むしかない。

 第三者委員会による調査もおざなりのものとせず、経営陣による指示の有無など徹底して探る必要がある。

 三菱自動車の燃費データ不正や東洋ゴム工業の免震ゴム偽装など、日本が誇る「ものづくり」の信頼を損ねる事案が続く。

 その度に、なぜ現場の技術者は不正を黙認したのかという疑問が生じる。不正を許さず、技術力に絶対の自信を持つという良心や誇りは、すでに過去のものだというのだろうか。

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