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【オリンピズム】“トビウオ”とその時代(13)泳ぐだけなら、魚に勝てない…五輪でメダルを取るために何が必要か

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【オリンピズム】
“トビウオ”とその時代(13)泳ぐだけなら、魚に勝てない…五輪でメダルを取るために何が必要か

 60年ローマ五輪までに日本が競泳で獲得した五輪金メダルは11個。当然、自国開催で期待は高まったが、結果は銅メダル1つのみ。この惨敗からの復活、水泳ニッポンの再建を期して指導者や選手らが携わって設立されていったのがスイミングクラブだった。50年代に入ると欧米では温水プールが普及し、幼少期から一年中泳ぐことができた。対して日本は58年アジア大会のために造られた東京・千駄ケ谷の屋内プールくらい。この差が「東京」で表れたのだ。古橋も65年、日本水連から懇請を受けて強化責任者に就任。ジュニアや女子の強化を図る「再建10年計画」を練り上げ、その後も強化に携わっていった。

 古橋は「速く泳ぐだけなら、魚には勝てない」とよく話していた。日本水連副会長の上野広治は「五輪でメダルを取るために何が必要かを探求する必要性を問いかけた言葉」と捉える。また、常々語っていた「競技を終えた後の人生の方が圧倒的に長い。競技から得たものを実人生に生かし、社会に貢献できなければ、スポーツをやる意味はない」という思いも込められていると思う。2008年、スポーツ選手として初めて文化勲章を受章。その際に語ったのは「日本ではスポーツの社会的評価が低い。スポーツは社会のためになるんだと証明したかったので光栄であり、ありがたい」だった。

 再びの東京五輪まで3年。大会の成功はもちろん、前回はかなわなかった「水泳ニッポン」の大活躍を期待したい。=敬称略〈おわり〉(金子昌世)

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