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【正論】ポピュリスト政党にご用心 ふわっとしたスローガンを唱えるワンマン政治家が、反既成勢力を目指して大言壮語するのは典型 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

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【正論】
ポピュリスト政党にご用心 ふわっとしたスローガンを唱えるワンマン政治家が、反既成勢力を目指して大言壮語するのは典型 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

双日総合研究所 チーフエコノミスト・吉崎達彦氏 双日総合研究所 チーフエコノミスト・吉崎達彦氏

≪NZの「元祖ファースト党」≫

 トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」で、小池百合子都知事は「都民ファースト」。この手の党名やスローガンを使ったのは、1993年に結成されたニュージーランド・ファースト党(NZF)が最初ではないかと思う。

 大きな体とストレートな物言いが売りのカリスマ政治家、ウィンストン・ピータース議員が国民党から離党して旗揚げした。72歳の同氏が今も党首を続けるワンマン政党である。党の理念は保守主義、ポピュリズム、ナショナリズム。アジア系移民の増加に反対し、マオリ族の地位向上や高齢者保護を唱え、二大政党に不満を持つ有権者から支持を得てきた。

 政治的立場は融通無碍(むげ)で、国民党と連立したこともあれば、労働党に閣外協力したこともある。一時は鳴りを潜めていたものの、今般、9月23日に行われた総選挙において国民党、労働党がともに過半数に届かなかったので、9議席を得たNZFが文字通りキャスチングボートを握っている。

 そうなるとNZFは、「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)11の交渉継続」に反対しているので、ニュージーランドの次期連立政権は交渉から離脱してしまうかもしれない。困ったことではあるが、「元祖ファースト党」としては面目躍如である。

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