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【正論】米朝軍事衝突の危機…生存の自意識に目覚めよ、日本 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

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【正論】
米朝軍事衝突の危機…生存の自意識に目覚めよ、日本 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

渡辺利夫氏 渡辺利夫氏

 私は自分がどんな顔の人間であるかを知っている。鏡という「他者」に「自己」を投影して自らを確認しているからである。

 自己が他者から孤立している状態にあっては、自己がどんな存在であるかを確認することはできず、それゆえ「自意識」が育つこともない。日本は四方を海に囲まれ、国内統治に万全を期すれば安泰は保たれた。少なくとも幕末まではそうだった。自己、ここでは「自国」とは何かという自意識は日本人には薄かったのである。

 ≪文明の看取目指した岩倉使節団≫

 幕末に至ってこの日本が強烈な「西洋の衝撃」を受ける。ペリーの黒船来航によって激甚なインパクトを与えられ、日本の指導者は新しい自意識の形成を余儀なくされた。列強の目に映る日本は、文明国ではない。だからこそ、不平等条約を押しつけられたのだ。

 危機から日本を脱却させるには、主権国家としての内外条件を整備して自らが文明国となるより他ない。そういう自意識が新たに形成されたのである。維新政府は列強を列強たらしめている「文明」の受容を差し迫った課題として把握した。

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