産経ニュース

【主張】参院「一票の格差」 合憲判断にあぐらかくな

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
参院「一票の格差」 合憲判断にあぐらかくな

一票の格差訴訟の最高裁判決で、開廷前に報道陣の撮影に応じる寺田逸郎裁判長(後列中央)ら=27日午後、最高裁大法廷(桐原正道撮影) 一票の格差訴訟の最高裁判決で、開廷前に報道陣の撮影に応じる寺田逸郎裁判長(後列中央)ら=27日午後、最高裁大法廷(桐原正道撮影)

 昨年7月に行われた参院選の「一票の格差」をめぐる全国訴訟の上告審で、最高裁大法廷は「合憲」と判断した。

 ただし合憲とした多数意見に賛同したのは裁判官15人のうち11人で、2人が「違憲状態」、「違憲」と「違憲・無効」が1人ずつだった。1審にあたる高裁・支部の判断でも「合憲」6件、「違憲状態」10件と判断は分かれていた。

 憲法は「法の下の平等」を定めており、国会は投票価値の不平等の解消へ不断の努力を重ねなくてはならない。合憲判断にあぐらをかくことは許されない。

 昨年の参院選では、「徳島・高知」「鳥取・島根」で初めて合区を導入し、最大格差は、最高裁が「違憲状態」と判断した平成25年選挙の4・77倍から3・08倍に縮小していた。

 最高裁判決はこれを「格差是正を指向するものと評価できる」と指摘し、「違憲の問題が生じる程度の著しい不平等状態にはなかった」と判断した。

 だが、人口減少に伴う地方の過疎化傾向は今後も続くとみられ、合区での対応には早晩、限界がくることは間違いない。

 最高裁は25年参院選を違憲状態と判断した際も「都道府県単位で定数を設定する現行の方式を改めるなど選挙制度自体を見直すべきだ」と法改正を促していた。

 これに対し、自民党は「都道府県から少なくとも1人が選出される」ことを前提に合区を解消し、憲法改正を含めて参院選のあり方を検討するとしている。

 現行憲法は「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する」と定めており、地域代表としての性格は求めていないためだ。

続きを読む

「ニュース」のランキング