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【正論】国土を荒廃させる「見捨てられる土地」 時代に合った土地制度が急務だ 日本財団会長・笹川陽平

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【正論】
国土を荒廃させる「見捨てられる土地」 時代に合った土地制度が急務だ 日本財団会長・笹川陽平

日本財団会長・笹川陽平氏(栗橋隆悦撮影) 日本財団会長・笹川陽平氏(栗橋隆悦撮影)

 時代が変われば、あらゆる価値が変化する。人口減少時代を迎え、長い間、国民の優良資産であった土地や家屋も、土地神話の崩壊で東京など大都市の一部を除きマイナスの資産になりつつある。

≪私有地の20%が所有者不明≫

 相続しても固定資産税の納税義務や管理コストだけが残り、登記の書き換えを見送る人が増えた結果、国土交通省の推計によると、所有者の居所が直ちに判明しない「所有者不明土地」が全国の私有地の約20%、九州を上回る面積に広がっている。

 不動産登記は土地に対する権利保全と取引の安全に欠かせないが、現行の制度では義務ではなく、あくまで任意である。不動産価値が下落し取引の当てがなければ、登記見送りによる所有者不明の土地や建物、山林は間違いなく増える。

 既に被災地の復興や公共事業、固定資産税の徴収などに支障が出ており、「見捨てられる土地」が増えれば国土の荒廃は避けられない。国土を健全に維持していく上でも、これ以上、事態を放置することは許されない。

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