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【正論】日本「核武装」議論を忌避するな まずは通常戦力による敵基地攻撃力の整備に乗り出してもらいたい 福井県立大学教授・島田洋一

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【正論】
日本「核武装」議論を忌避するな まずは通常戦力による敵基地攻撃力の整備に乗り出してもらいたい 福井県立大学教授・島田洋一

福井県立大学教授・島田洋一氏(宮川浩和撮影) 福井県立大学教授・島田洋一氏(宮川浩和撮影)

 今まさに、日本は極度に非人道的な政権が核ミサイルを実戦配備するという「異常な事態」に直面している。唯一の被爆国・日本がNPT脱退、核武装となれば、世界に核拡散の波を起こしかねないという議論があるが、よくも悪くも日本にそんな影響力はない。国際社会から制裁を科され経済が破綻してしまうという主張も、インドの前例に照らせば正しくない。

 2008年9月、国際原子力機関(IAEA)理事会において、NPTが「核兵器国」と規定する米露英仏中に加え、インドを例外的に核保有国として認める決定がなされた。米ブッシュ政権が主導し、日本も賛成票を投じている。中国はパキスタンも例外扱いすべきだと主張したが、北朝鮮などへの核拡散の「前科」を問われ却下された。ここにおいて、「信頼できる(responsible)国」の核保有には制裁を科さないという国際的な流れができたといえる。

 とはいえ、いま首相が核武装を口にすれば、日本の政界は大混乱に陥ろう。安倍晋三政権には、まずは通常戦力による策源地(敵基地)攻撃力の整備に着実に乗り出してもらいたい。その実現のためにも、核武装論議ですら何らタブーではないという言論空間が生み出される必要があるだろう。(福井県立大学教授・島田洋一 しまだよういち)

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