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【新聞に喝!】海外の論、日本の観点も忘れるな 神戸大学大学院法学研究科教授・簑原俊洋

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【新聞に喝!】
海外の論、日本の観点も忘れるな 神戸大学大学院法学研究科教授・簑原俊洋

 日本の新聞の国際化が進んでいる。英米主要紙の論説が翻訳されて掲載されたり、海外論者の意見が紙面を飾ったりすることが珍しくなくなった。よい傾向だが、読者は日本人である事実も忘れてはならない。

 念頭にあるのは日経の「グローバルオピニオン」欄だ。ハーバード大教授、グレアム・アリソン氏の意見と、付随した記者の解説が目にとまった(7月21日付)。同氏は旧大国と新大国との間では覇権維持・交代をめぐる攻防が、衝突に発展する危険性が極めて高いと警鐘を鳴らす。いわゆる「ツキジデスのわな」である。

 古代ギリシャのスパルタとアテネの覇権争い、ペロポネソス戦争について著したツキジデスから名を借りたこの仮説は、今後の世界を見通すには歴史を教訓にすべきだと主張する。現状の覇権勢力とそれに挑戦する新興勢力との衝突は幾度となく起きている。

 日本の読者には、近代国家への仲間入りの第2集団となった日独伊が、英米本位の世界秩序に挑んだ1930年代が想起されよう。こちらは第二次世界大戦の勃発につながった。

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