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【正論】「斬首」恐れる金氏を追い詰めよ 独裁者は命が危ういと判断したときだけ譲歩する モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授・西岡力

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【正論】
「斬首」恐れる金氏を追い詰めよ 独裁者は命が危ういと判断したときだけ譲歩する モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授・西岡力

モラロジー研究所教授 麗澤大学客員教授・西岡力氏(森本幸一撮影) モラロジー研究所教授 麗澤大学客員教授・西岡力氏(森本幸一撮影)

≪深刻の度加えるチキンレース≫

 8月29日にまた、北朝鮮がミサイルを発射した。米朝のチキンレースは深刻の度を加えている。

 ここでまず押さえておかなければならないのは、なぜチキンレースが起きているかだ。一部の論者は、トランプ大統領がツイッターで無分別に過激な書き込みをし、それに刺激された金正恩朝鮮労働党委員長が過激な言動を返しているという解説をしている。また4月にはトランプ大統領が北朝鮮攻撃を命じるXデーはいつか、という論議が盛んだった。

 しかし、危機が発生している原因は、北朝鮮のテロ政権がついに米本土まで届く核ミサイルを実戦配備する直前まできたことである。言い換えるならば、金正恩氏の核ミサイル開発こそが危機を呼び起こしているのだ。トランプ大統領の言動や爆撃近しという情報リークは、それを止めさせるための心理戦の一環でしかない。

 例を一つ挙げる。北朝鮮は8月9日、米空軍基地があるグアム島沖に4発の弾道ミサイル「火星12」を撃ち込む作戦を立案中だと脅した。日本ではこれを誘発したのは、トランプ大統領の「(北朝鮮は)炎と怒り、そして率直に言えば、世界がこれまでに目にしたことがないようなパワーに見舞われることになるだろう」という過激な書き込みだという解説が多かった。

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