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【主張】東京パラまで3年 社会全体で成功に導こう

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【主張】
東京パラまで3年 社会全体で成功に導こう

車いすテニスの上地結衣(右)=パリ(共同) 車いすテニスの上地結衣(右)=パリ(共同)

 2020年東京パラリンピックは、8月25日に開幕する。「パラリンピック」の名称は、1964年の東京大会で生まれた。2度目の開催は東京が初めてだ。

 3年後、各競技会場を満員の観衆で埋め、アスリートを迎える。名付け親ともいえる東京が世界に向けて発信できる、最上のおもてなしだろう。

 そのためにも、昨夏のリオデジャネイロ大会で初の金メダルなしに終わった日本選手団の奮起を促したい。競技環境を整えるなど、社会の後押しも必要だ。大会成功のカギは、この2点に尽きる。

 日本パラリンピック委員会(JPC)は東京大会の目標に、史上最多の金メダル22個を掲げる。文部科学省の来年度予算の概算要求では、スポーツ庁が担う20年五輪・パラリンピックに向けた「競技力向上事業」が100億円を超える見通しだ。

 パラ競技は全般的に選手層が薄い半面、適性競技を見いだすことにより短期間で強化の成果が出やすい。陸上女子走り幅跳びで04年アテネから3大会連続出場の谷(旧姓・佐藤)真海はパラトライアスロンに転向し、東京大会を目指している。パラ選手の可能性を体現する最良の模範だろう。扉は多くの競技者に開かれている。

 パラ競技の認知度を高め、埋もれた才能の発掘や適した競技への転向を進めるなど、各競技団体は知恵を絞ってほしい。トップ選手の活躍は障害者の社会参加につながり、多様性のある社会を目指す大会理念にもかなう。

 20年大会の招致を機に、多くの企業でパラ選手の雇用が進んだ。JPCが日本オリンピック委員会(JOC)と共同で取り組む就職支援事業も実績を挙げている。生活の足場に不安を抱えるパラ選手を社会が支える余地は大きい。

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