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【主張】NAFTA再交渉 自由化後退の場とするな

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【主張】
NAFTA再交渉 自由化後退の場とするな

 米国とカナダ、メキシコによる北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉が動き出した。

 過去の通商協定を否定してきたトランプ米大統領の肝いりで始まった協議である。これを先例とし、あらゆる通商交渉で「米国第一」を押し通したいのだろう。

 だが、自国の都合ばかりを優先して保護を正当化する主張は、開かれた市場の基盤となる協定の趣旨と相いれまい。交渉が自由化後退の場とならぬよう大局的に議論しなければならない。

 米国第一主義の旗を振ったホワイトハウスのバノン首席戦略官兼上級顧問が解任された今こそ、米国は現実に目を向けるべきだ。

 再交渉は、北米で生産網を築く日本企業にも影響する。日本はカナダ、メキシコと連携を図り、両国の対米交渉を後押ししたい。

 初会合では20以上の分野について協議し、「野心的な成果」を得るよう交渉の加速を確認した。

 トランプ政権には、人件費の安いメキシコに自動車などの工場が移った結果、製造業が衰退して雇用が奪われたとの不満がある。

 だが、域内貿易で自国が享受した恩恵に目もくれず、一方的にNAFTAを「失敗」と断じるのはおかしい。意義を認めるカナダなどの声に耳を傾けるべきだ。

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