産経ニュース

【主張】米政権幹部の解任 現実路線への転換求める

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
米政権幹部の解任 現実路線への転換求める

1月、米ホワイトハウスで、顔を寄せ合って会話するトランプ大統領(左)と、バノン首席戦略官兼上級顧問(ロイター) 1月、米ホワイトハウスで、顔を寄せ合って会話するトランプ大統領(左)と、バノン首席戦略官兼上級顧問(ロイター)

 米ホワイトハウスのバノン首席戦略官兼上級顧問が解任された。

 トランプ政権の「米国第一主義」の旗振り役で、大統領への影響力の強さから「黒幕」の異名もとったバノン氏の退場により、政権の外交・経済政策がどう変わるのか注視したい。

 期待されるのは、米国が国際協調と自由貿易を重視する穏健な現実路線へ転換することである。

 先月末、軍人出身で規律を重視するケリー大統領首席補佐官が就任し、政権立て直しに着手した。バノン氏解任は、その一環でもあるのだろう。

 バノン氏は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)からの離脱やメキシコ国境の壁建設、移民・難民の入国規制など「米国第一」政策を次々と主導した。それが行き過ぎて分断を招かなかったか。

 地球温暖化防止のための国際枠組みであるパリ協定からの離脱を進めたのもバノン氏である。北朝鮮やシリアなど国際問題への関与には消極的だった。

 バノン氏は左派系誌に、北朝鮮への軍事攻撃を選択肢とする政権の方針に反し「軍事的解決策はない」と語り、これが解任の決定打になったとされる。

 北朝鮮情勢は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した北朝鮮に対し米主導で国際圧力を高める重大局面にある。大統領側近として極めて不適切な発言だ。

 これまでも「独走」するバノン氏は政権の内紛の火種だった。だが、大統領選では、バノン氏の排他主義的主張が、白人労働者層の支持を広げた。トランプ氏勝利の「功績」は小さくない。

続きを読む

「ニュース」のランキング