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【正論・戦後72年に思う】すがすがしい神道文化の中で育った日本人であること、誇りにこそ思え卑下するつもりはない 東京大学名誉教授・平川祐弘

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【正論・戦後72年に思う】
すがすがしい神道文化の中で育った日本人であること、誇りにこそ思え卑下するつもりはない 東京大学名誉教授・平川祐弘

東京大学名誉教授・平川祐弘氏 東京大学名誉教授・平川祐弘氏

 〈人のみぬ 時とてこころ ゆるひなく みのおこなひを まもりてしかな〉

 他人が見ていようがいまいが、気を弛(ゆる)めず、身の行いはきちんと持(じ)したいものです--これは明治天皇の皇后美子(はるこ)が明治44年に詠まれた御歌である。そんなお説教はどうでもいい、と当世の子女は顔をそむけるかもしれない。いや宮中でも、西洋志向の強い人は、この歌を読み過ごすだろう。だが、比較文化史的に考察すると別様の意味が浮かびあがる。それは日本の皇室が体現してきた神道文化の価値である。

≪「罪の文化」と「恥の文化」≫

 米国の文化人類学者ルース・ベネディクトは日本の敗戦直後、1946年、『菊と刀』を公刊した。彼女の日本文化論は西洋プロテスタント文化を「罪の文化」 guilt cultureと規定し、「恥の文化」shame cultureと呼ぶ日本文化と対比させ、罪の文化では人は内面的な罪の自覚に基づいて行動するが、恥の文化では人は世間という外面的強制力を意識して行動する、と説明した。恥とは他人の批判に対する反応である。

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