産経ニュース

【主張】東京の大学制限 「どこ」より何を学ぶかだ

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
東京の大学制限 「どこ」より何を学ぶかだ

東京都の小池百合子知事(寺河内美奈撮影) 東京都の小池百合子知事(寺河内美奈撮影)

 大学行政に求められるのは、どこで学ぶかよりも、日本としてどんな人材を育成していくかを考えることではないか。

 少子化の進行により、18歳人口の減少は避けられない。文部科学省はそれを知りながら、大学数を増やし続けた。

 今なすべきは、そうした大学を無理に存続させることではあるまい。次代を担う優秀な人材を送り出せるような、真に「有用な大学」を重点支援すべきである。

 どの分野に重点を置き、人材を確保していくか。18歳人口の減少はやがて勤労世代の不足となる。その下で日本が生き残れる戦略を立てるには、国として大きな構想を描いておく必要がある。

 そう考えると、文科省が東京23区内での私立大学・短大の定員増を来年度以降認めないと言い出しているのは、視野が狭いと言わざるを得ない。

 政府は、若者の東京一極集中の是正のためと説明する。だが、大学行政の根幹が頼りない時点で、そこに地方創生の発想を持ち込むことには強い違和感がある。

 一極集中を是正する手段としても、効果は疑問である。東京都内の大学の学生の70%は、東京圏(1都3県)の出身者となっているからだ。

 学生が東京に集中する背景には、受験生の親となる世代が地方から都会に流出していることがある。地方で十分な雇用の受け皿をつくらないまま、大学改革を行うことに意味はあるか。

 制限の結果、地方大学に進学しても、満足な働き口がなければ卒業とともに都会で就職する。

続きを読む

「ニュース」のランキング