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【国語逍遥】(87)清湖口敏 「森友学園」をきっかけに汚いイメージが広がった「忖度」の意味 恣意的に歪める「印象操作」をメディアはしていないか?

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【国語逍遥】
(87)清湖口敏 「森友学園」をきっかけに汚いイメージが広がった「忖度」の意味 恣意的に歪める「印象操作」をメディアはしていないか?

 「(『忖』も『度』も、はかる意)他人の心中をおしはかること。推察」-広辞苑が教える「忖度(そんたく)」の意味である。作家の佐藤優さんは「忖度は、人間社会を円滑に動かす重要な機能」「他人の気持ちを推し量って行動するという忖度を抜きにして仕事は成り立たない」(『週刊東洋経済』6月24日号)と述べているが、全く同感である。

 人の気持ちを忖度し、それに寄り添うのは絶対の美徳である。ことに場の雰囲気や間(ま)を読む「察し」を重んじる日本では、忖度は対人関係に欠かせぬ気配りと考えられてきた。

 その「忖度」が「森友学園」問題をきっかけに汚いイメージにまみれてしまった。「加計学園」問題では「総理の意向」に対する官僚の忖度の有無をめぐって安倍晋三首相らへの追及が続いているが、一連の議論で気になったのは、忖度が冒頭の語義から大きく逸脱し、もっぱら「おもねる、へつらう」の意味で使われていることである。

 佐藤さんは言う。「普段は、官僚の世界で『気配り』と言われているような事柄が、疑惑になると忖度と言い換えられるというのが筆者の解釈だ」(同)

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