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【日曜に書く】夏は痴漢の季節…「冤罪」撲滅を願う 神さまはお見通しと信じて 論説委員・清湖口敏

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【日曜に書く】
夏は痴漢の季節…「冤罪」撲滅を願う 神さまはお見通しと信じて 論説委員・清湖口敏

 夏は痴漢が増える季節だそうである。女性の心に癒やしがたい傷を負わせる痴漢行為は厳しく取り締まらねばならないが、一方で痴漢の冤罪(えんざい)も起きはしまいかと気になってならない。

込み上げた怒り

 というのも過日、こんなことがあった。帰宅時の満員の電車内で、つり革を持とうと伸ばした手が、すぐ前の女性の背中に当たってしまった。すると女性はこちらを振り向き、不快感をむき出しにしたような形相で私をにらみつけたのである。「すみません」と謝ったが、女性はその後もしきりに横目で私を警戒しているふうだった。

 もしこの先の駅で降りる際に「この男、痴漢です」などと女性が騒げば、私は恐らく他の乗客らによって拘束され、駅事務室へ連行されるだろう…想像したとたん、体が強(こわ)ばっていくのが分かった。結局何事もなく帰宅できたものの、どっと疲れが出、これも一種の“冤罪”ではないかと怒りが込み上げた。

 東京都内では最近、痴漢行為を疑われた男性が線路へ飛び降り、逃走するといった例が後を絶たない。これら逃走者の中にはたして、冤罪被害者はいなかったのだろうか。

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