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【正論】競争や反発を煽る米露指導者の危険すぎる類似点 北海道大学名誉教授・木村汎

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【正論】
競争や反発を煽る米露指導者の危険すぎる類似点 北海道大学名誉教授・木村汎

木村汎氏(飯田英男撮影) 木村汎氏(飯田英男撮影)

 ドイツで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議は、米国のトランプ、ロシアのプーチン両大統領にとり初の顔合わせだった。そのさなかに行われた両者間の個別会談は、当初予定の30分を大幅に上回る2時間15分にも及んだ。これは、現代国際政治に大きな影響力をもつ両指導者が、果たしてとるべき適切な行動様式なのだろうか。G20本来の目的や任務を事実上ないがしろにしている。

 ≪2国間交渉を重視するスタイル≫

 この種の国際会議が公式、非公式、2つの機能を果たすことは確かである。つまり、表向きの公式会合の合間を縫って、各国の首脳や代表団は情報収集や個別会合に走り回って当然だろう。だが、非公式機能の遂行に熱心となるあまり、本来の公式スケジュールへの参加や討論をおろそかにするのは、本末転倒である。

 実際、トランプ、プーチン両氏は、G20の主要テーマたる気候変動問題を議論中の全体部会を抜け出して、米露首脳会談を優先したという。だが、そこまでして敢行した2国間会談の成果は、シリア南西部で「緊張緩和地帯」を設置するという合意だけだった。

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