産経ニュース

【正論・北朝鮮ICBM発射】「中国依存」は米国の西太平洋地域の存在を否定する危険な外交だ 平和安全保障研究所理事長・西原正

ニュース コラム

記事詳細

更新

【正論・北朝鮮ICBM発射】
「中国依存」は米国の西太平洋地域の存在を否定する危険な外交だ 平和安全保障研究所理事長・西原正

平和安全保障研究所理事長・西原正氏 平和安全保障研究所理事長・西原正氏

 トランプ米大統領の現在の外交・安全保障重要案件の一つは北朝鮮の非核化である。ハンブルクで開催された20カ国・地域(G20)首脳会議を利用して行われた一連の会談において、トランプ大統領はこれに多くの精力を注ぎ、非核化を進めるにあたって中国の対北朝鮮圧力が不可欠であると改めて強調した。

≪選択肢がほとんど失われた≫

 だが北朝鮮の核・ミサイル開発放棄を目指すトランプ外交は行き詰まっている。去る4月6、7日の米フロリダにおける習近平国家主席との首脳会談を通して、トランプ大統領は中国が北朝鮮への経済制裁を強化して核兵器を放棄させることを期待した。

 しかしその後、日米が北朝鮮への経済制裁を強化したのに対して、中国は逆に隠れて北朝鮮への輸出を増大させた。ティラーソン国務長官は国連安全保障理事会で中朝貿易は北朝鮮の総貿易額の90%を占めると述べ、トランプ大統領は中朝貿易が本年の第1四半期に40%増加したと非難した。

 「すべての選択肢がテーブルの上にある」とすごんでみせたトランプ政権は4月末以降、日本海への空母2隻や潜水艦などの展開、米韓合同演習の実施、戦略爆撃機による北朝鮮近空域の威圧飛行などを行った。しかし北朝鮮が米国の「砲艦外交」に動じることなく弾道ミサイルの発射を続けた。今後、核実験を断行すると、米国は選択肢をほとんど失ってしまう。

続きを読む

「ニュース」のランキング