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【産経抄】九州豪雨 おなかの中からママがんばって 7月10日

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【産経抄】
九州豪雨 おなかの中からママがんばって 7月10日

がれきを取り除きながら、行方不明者の捜索を行う警察官ら=8日午後6時18分、福岡県朝倉市 がれきを取り除きながら、行方不明者の捜索を行う警察官ら=8日午後6時18分、福岡県朝倉市

 2008年5月に起きた中国・四川大地震の現場から、新華社通信が伝えたエピソードである。建物の崩壊現場で、母親が赤ちゃんをかばうような姿勢で亡くなっていた。

 ▼生後3カ月の男の赤ちゃんは、母親の体の下ですやすやと眠っていた。赤ちゃんをくるんでいた毛布から見つかった携帯電話には、母親の遺書が残されていた。「あなたが生き延びてくれたなら、私があなたを愛していたことを忘れないでね」。

 ▼九州豪雨で甚大な被害を受けた福岡県朝倉市で、新たに3人の遺体が見つかった。江藤由香理さん(26)と息子の友哉ちゃん(1)、由香理さんの母、渕上麗子さん(63)である。由香理さんもまた、必死で友哉ちゃんを守ろうとしていたに違いない。流木などによって押しつぶされた民家の1階部分で、友哉ちゃんを抱きかかえたまま亡くなっていた。

 ▼昨日の新聞には、まだあどけなさを残す若い母親と赤ちゃんの写真が載っていた。農業大学校を卒業した由香理さんは、果樹や野菜の営農指導員を務めていた。ずっと年上の農家の人たちから、娘のようにかわいがられる姿が目に浮かぶようだ。

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