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【主張】G20首脳会議 反保護主義に懸念残した

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【主張】
G20首脳会議 反保護主義に懸念残した

 ドイツで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議は米国と他のメンバーによる対立と不信の連鎖を断ち切れなかった。

 国際協調という理想とは程遠い。トランプ大統領の「米国第一主義」を前に、なすすべはなかった印象である。

 先進国や新興国、産油国などさまざまな国が参加するG20は、かねて意見集約が難しいと指摘されてきた。

 今回は、貿易や環境をめぐる米国の独善的な振る舞いをとどめるどころか、それを見過ごす懸念すら覚える。G20の役割自体が問われている。

 焦点の貿易では、首脳宣言に保護主義との「闘いを続ける」と記した。財務相・中央銀行総裁会議の声明で、米国の反対により同様の記述が入らなかったことを考えれば、明記されたのはよい。だが、宣言の体裁を整えるだけなら意味をなさない。

 というのも、米国への配慮から、不公正な貿易相手国への「正当な対抗措置」を同時に容認したからである。不公正とはどんなことで、正当な措置として許されるのは何か。そこが曖昧なままでは危うい。

 米国は、安全保障への影響を理由に鉄鋼やアルミ製品の輸入抑制策を検討している。一方的に自国の都合を押しつける、保護主義色の強い措置である。その口実に、今回の宣言が利用されないか。

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