産経ニュース

【主張】タカタ経営破綻 「信頼」損ねた責任は重い

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
タカタ経営破綻 「信頼」損ねた責任は重い

記者会見の冒頭、民事再生法の適用申請についておわびし、頭を下げるタカタの高田重久会長兼社長=26日、東京都千代田区 記者会見の冒頭、民事再生法の適用申請についておわびし、頭を下げるタカタの高田重久会長兼社長=26日、東京都千代田区

 運転者らの命を守る基本部品を生産しながら、その不具合に向き合うことなく責任を回避し続けた経営姿勢が招いた結果といえよう。

 欠陥エアバッグの大規模リコール(回収・無償修理)で経営が悪化したタカタが民事再生法の適用を申請し、経営破綻に追い込まれた。

 今後は中国系企業に事業を譲渡し、交換用エアバッグなどの供給は続けるという。日本の誇る自動車産業の信頼を揺るがし、わが国のものづくりに対する信用も損ねた。その責任は重大である。

 まずはリコールを完遂させ、信頼の回復を図ることが肝要だ。そのためにも、経営主体の交代で部品交換などが中途で終わるような事態は許されない。

 同社のリコールは、エアバッグを膨らませるのに爆発力の強い火薬原料を使用したためだ。火薬の劣化でエアバッグ作動の際に爆発力が制御されず、異常破裂で周囲に金属片が飛び散ることがあるとされ、米国を中心に10人以上の死亡が確認されている。

 タカタは10年以上前に問題を把握しながら、リコールの徹底を避けてきた。負債総額の1兆円超は製造業では戦後最大となる。問題先送りの経営姿勢がリコール対象を1億台超に拡大させ、負債額を膨らませた大きな要因である。

 日本国内でも1880万台がリコール対象となっているが、約3割が改修作業を終えていない。再建は法的手続きの下で進められるが、リコールを実施する責任の所在を曖昧にしてはならない。

続きを読む

「ニュース」のランキング