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【正論】敵味方の概念を整理してみよう 日米同盟は恒久のギフトではなく、ダウングレードありえる 元駐米大使・加藤良三

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【正論】
敵味方の概念を整理してみよう 日米同盟は恒久のギフトではなく、ダウングレードありえる 元駐米大使・加藤良三

元駐米大使・加藤良三氏 元駐米大使・加藤良三氏

 その前提として、「同盟」は決して「運命共同体」ではないという現実を直視すべきである。同盟は、所詮双方が各々(おのおの)の国益を極大化するための枠組みという域を出ない。双方の冷徹な損得勘定の所産であり、必ずしも温かいハートがつくり出すものではない。

 フランスのドゴール大統領がかつて述べた通り、危急の場合に「共同自殺」を義務づける同盟など存在しないのである。

≪中国が明日は「パートナー」に?≫

 その中で日米同盟が今日の強固さを維持しているのは、偏(ひと)えに、冷戦の存在と双方の冷徹な計算が賢明なものであったことによる。日米両国民間の総合的親和性が高かったことも付加価値として大きな意味があっただろう。

 冷戦が終わって久しく、情勢が複雑化した現在の「敵」「味方」の区別はどうだろうか。念頭に置くべきは「中国は敵か?」「アメリカも日本と同じ認識を有しているか?」という点である。

 英語では「敵」にあたる代表的な用語として「エネミー」(enemy)と「アドヴァーサリー」(adversary)」の2つがある。「味方」の方は「アライ」(ally)と「パートナー」(partner)になろうか。

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