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【オリンピズム】地方創生考(中)十日町市 「障害者のスポーツサークルをつくりたい」一つの電話で始まった世界

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【オリンピズム】
地方創生考(中)十日町市 「障害者のスポーツサークルをつくりたい」一つの電話で始まった世界

リオデジャネイロ・パラリンピックの準決勝で目標球に向けてボールを転がす杉村(蔵賢斗撮影) リオデジャネイロ・パラリンピックの準決勝で目標球に向けてボールを転がす杉村(蔵賢斗撮影)

 もう一つ流れを変えたのが障害者の余暇を支援する会議との出合い。「最初はカラオケに行ったりして過ごしていたんですが、アンケートをとると、若者たちは圧倒的に仲間と一緒に体を動かしたいという結果が出たんです」。余暇支援が市の事業の対象になり、予算がついて活動はさらにステップアップする。

 そこで始めたのがボッチャ教室。この2月下旬に第1回の競技大会を行った。「最初なので仲間内で声をかけ合ってやってみようとしたが、24チームもエントリーがあった。県大会の参加を上回る数でした」。3人一組の団体戦で、ルールを緩和して、障害の有無に関係なく、高齢者や親子、車椅子利用者と、さまざまなチームが競い合った。

 「五輪のときと異なり、選手の配置を変えて、チームでその場でまとまって作戦を相談しながらできるように工夫しました。いいプレーがでると、たたえ合い、喜び合う。手応えがありました」

 次は市外にも声をかけて県大会を目指す。来年は3年に1度の「大地の芸術祭」の年。海外からの観光客にも呼びかけて国際大会を開くことも考えている。

 たった一つの電話から始まった世界。そして、共生社会を意識した工夫。2020年に向けて、十日町市の存在感がにわかに増している。(蔭山実)

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