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【オリンピズム】地方創生考(中)十日町市 「障害者のスポーツサークルをつくりたい」一つの電話で始まった世界

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【オリンピズム】
地方創生考(中)十日町市 「障害者のスポーツサークルをつくりたい」一つの電話で始まった世界

リオデジャネイロ・パラリンピックの準決勝で目標球に向けてボールを転がす杉村(蔵賢斗撮影) リオデジャネイロ・パラリンピックの準決勝で目標球に向けてボールを転がす杉村(蔵賢斗撮影)

 地域再生システム論を開講している大学を母体とする地域活性学会が拓殖大学(東京都文京区)で5月に開催した「ホストタウンによる地域活性化シンポジウム」には全国から450人を超える参加があった。そのうち、自治体関係者が7割を占め、東京五輪・パラリンピックを機に地域で何かを起こしたいという思いの強さがうかがえた。

 海外のチームのキャンプ地などで交流を深める「ホストタウン」への取り組みにとどまらず、スポーツと地域の関係発展のきっかけをつくった事例への関心はとくに高い。その一つに新潟県十日町市でにわかに盛り上がっているボッチャ世界大会構想がある。

 「障害者のスポーツサークルをつくりたいのですが」。十日町市のNPO法人「ネージュスポーツクラブ」の事務局長のところにそんな電話がかかってきたのは3年前のこと。障害者福祉事務所の職員からの問い合わせだった。

 障害者スポーツ協会に尋ねてみると、返ってきた答えは「とにかく集まって活動を始めればいいんですよ」。あっけないといえば、それまでだが、これに押されて「十日町アクティブスポーツ」をつくる。それが地域の障害者スポーツの普及促進を図るスポーツ庁の新事業に指定されることになり、様子が変わった。

 「障害者スポーツ教室を年4回開いてほしいということだった」。だが、クラブ側には障害者だけを集めて障害者スポーツを行う発想はなかった。誰もが同じ目線でスポーツを楽しむことに徹する考えが揺らぐことはなかった。

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