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【マーライオンの目】シェア自転車の乗り捨てもスマートに

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【マーライオンの目】
シェア自転車の乗り捨てもスマートに

 シンガポールの街角に乗り捨てられた自転車が急増している。盗難車両の放置ではない。今年から始まった「自転車シェアリング」が都市国家を席巻し始めているのだ。自転車にGPS(衛星利用測位システム)と連動した施錠を搭載しスマートフォンの専用アプリで空車を探し、どこでも乗降できる。中国で発達した制度だ。利便性から若者を中心に利用が拡大中だが、マナーがまだ確立されていない。

 交通渋滞と国民の運動不足の解消を目指す政府の奨励もあり、中国系2社と地元の「オーバイク」の計3社が数千台を投入した。支局近くにも、無造作に駐輪されたシェア自転車が多く、その1台にまたがってみた。日中は暑くて歩く気もしない川沿いの歩道も風が心地よい。施錠してスマホをみると、日本円で約40円の料金、距離4キロ、時間20分、消費カロリー180キロと表示された。安く便利に移動を楽しめる。

 シンガポールは景観も売りにして外資を呼び、成功してきた。それだけに、歩道を占拠した駐輪や、壊れてうち捨てられた自転車が散見される事態に、事業者に対する罰金導入構想も上がる。オーバイクは駐輪場を増設したり、マナー向上のためにポイント制を活用したりして解決に取り組むという。利用者の自助努力も期待したい。(吉村英輝)

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