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【世界のかたち、日本のかたち】大阪大教授・坂元一哉 9条を改正しない改憲 自衛隊の根拠、新しい条文に入れる方法も

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【世界のかたち、日本のかたち】
大阪大教授・坂元一哉 9条を改正しない改憲 自衛隊の根拠、新しい条文に入れる方法も

 憲法9条の規定にもかかわらず、わが国は自衛のために必要な最小限度の実力を行使することができる。自衛隊はこれまで、政府のそういう憲法解釈に基づいて存在してきた。

 これを憲法の解釈だけでなく、規定にも基づくよう改める。つまり、憲法に自衛隊の根拠となる新しい規定を盛り込むかたちで憲法を改正する。安倍晋三首相(自民党総裁)は、日本国憲法施行から70年の節目にあたる5月3日、民間団体に送ったメッセージのなかでそういう自身の考え方を述べた。

 憲法改正の実現可能性を一気に高める考え方だと思う。

 国家と国民の安全を守るために自衛隊という世界有数の実力組織を持ちながら、国家の基本法である憲法に何の言及もない。自衛隊創設からすでに60余年が過ぎ、国民の間に自衛隊は合憲とのコンセンサスがあるのに、その状態が続いている。このことを是正する必要性について、国民の同意を得るのは難しくないだろう。

 それに安倍首相は、国民の間で議論が分かれるいまの憲法9条の条文、とくに2項(戦力不保持)をそのままにして、自衛隊を憲法上に位置づけることを提案している。なおさら国民の同意を得やすく、実現可能性が高い憲法改正の考え方になっているといえよう。

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