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【風を読む】中国は自由化どころか資本規制を強化 「一帯一路」に傾斜する危うさ 論説副委員長・長谷川秀行

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中国は自由化どころか資本規制を強化 「一帯一路」に傾斜する危うさ 論説副委員長・長谷川秀行

 大型連休中に横浜で第50回総会を開いたアジア開発銀行(ADB)は、アジアの発展を支援してきた日本の経済外交の核をなす存在である。日本は米国と並ぶ最大出資国で、歴代総裁を出している。日本主導の機関なのはもちろんだが、域内に浸透したのは、案外、本部をマニラに置き、日本色が薄まったのが大きかったかもしれない。

 日本は当初、東京に置こうとしたが、投票でマニラに決まった。結果論でいえば、東京落選でADBとアジアの一体感が強まった面はあろう。途上国支援で自らの都合を押しつけるように強引に動けば、反発を招きかねない。いかに関係国に寄り添えるかが問われるのである。

 では、中国色が極めて強いアジアインフラ投資銀行(AIIB)や、その背後にある習近平政権の現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」はどうか。

 AIIB加盟国数はADBを超えた。先の一帯一路の国際会議では米国の保護主義に対抗し世界との共存共栄を唱えた。

 無論、これで中国外交が浸透したとみることはできない。むしろ、覇権主義的な動きに対する世界の警戒感を冷静にみておくべきである。例えば一帯一路会議では、透明性などに疑義を抱く欧州の一部が貿易関連文書の署名を拒んだという。

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