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【主張】カタールとの断交 IS掃討の結束を乱すな

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【主張】
カタールとの断交 IS掃討の結束を乱すな

 中東の安定を損なう憂慮すべき事態だ。イスラム教スンニ派の盟主を自任するサウジアラビアなど8カ国が、カタールと国交を断絶した。

 原油などの市場や金融取引への影響はむろんだが、スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)への掃討作戦を進める有志連合国の結束がほころぶことを強く危惧する。

 対立が激化し、事態が長期化せぬよう、地域と国際社会の仲裁努力が必要である。

 断交の根底にあるのは、シーア派の大国イランや、イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」をめぐる対立である。

 アラブ諸国にあってカタールは独自路線を歩んできたが、イランには融和的な姿勢を示し、域内で警戒感が強いムスリム同胞団を支援してきた。このため、サウジなどの不満が限界に達し、断交に踏み切ったといえよう。

 想起すべきは、断交の当事国であるカタールやサウジ、バーレーン、エジプト、アラブ首長国連邦がいずれも、米軍主導の有志連合国である点だ。各国には米中央軍の基地が置かれ、作戦の主要拠点となっている。

 断交で足並みが乱れ、掃討作戦に支障を来すことがあっては断じてなるまい。そうなれば、ISを利するだけだからだ。

 イランでは国会議事堂などが襲撃された。ISがイランで実行した初のテロとみられる。宗派対立を先鋭化させる狙いもあろう。

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