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【産経抄】ゴルフの神様はエールを送ってくれる 5月31日

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【産経抄】
ゴルフの神様はエールを送ってくれる 5月31日

 ゴルフの神様は存在する。少なくとも、日本人として初めて米ツアーを制した青木功さん(74)は信じている。「ゴルフの神様に感謝しています。ティーグラウンドに立つと、いつも『ゴルフというスポーツをつくってくれてありがとうございます』とお礼を言っています」。

 ▼2年前に開いた「プロ生活50周年を祝う会」で、目を真っ赤にしながらこんな挨拶をしていた。日本の女子ゴルフ界で、神様とファンに愛された選手といえば、まず「藍ちゃん」こと、宮里藍さん(31)の顔が思い浮かぶ。

 ▼2005年10月、20歳の藍さんは日本女子オープン選手権を制した。4日間の観客動員は4万8677人、女子ツアーの最多記録は今も破られていない。その2カ月後、藍さんといっしょにラウンドする機会があった青木さんは、「こんな孫がいたらたまんないよな」と目を細めていたという。「ゴルフはうまいし、かわいいし、おまけに1億円も稼ぐんだから」。

 ▼藍さんは翌シーズンから米ツアーに移り、日本人初の世界ランキング1位にも輝いた。成績だけではない。メディアに対する誠実な対応や、流暢(りゅうちょう)にあやつる英語など、若い選手の手本になってきた。彼女らにとって、藍さんこそが神様のような存在らしい。

 ▼その藍さんによる、突然の引退発表には驚いた。その後の会見での発言で納得がいった。「モチベーションの維持が難しくなった」。気力、技術ともにピークに達していた時期に、メジャータイトルに手が届かなかったもどかしさにも言及していた。

 ▼トップレベルで戦い続けてきた選手ならではの悩みもあろう。片や青木さんは、「生涯現役」を宣言している。神様はどちらのゴルフ人生にも、エールを送ってくれるはずだ。

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