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【風を読む】病人、被災者ら苦しい立場の人々の神経を逆なで 政治家は「人間失格」でも勤まる職業か 論説委員長・石井聡

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【風を読む】
病人、被災者ら苦しい立場の人々の神経を逆なで 政治家は「人間失格」でも勤まる職業か 論説委員長・石井聡

 「人間失格」という言葉を公人がむやみに使うのは乱暴だが、この場合は許せる。

 自民党の国会議員が「がん患者は働かなくていい」と口にしたことに対し、民進党幹部が「議員の資格はない」では言い足りず、そう断定したのだ。

 受動喫煙問題を論議する党の会議中、発言する女性議員へのヤジとして「がん患者は…」とやったようだ。

 最初に聞いたとき、常識的に考えにくい発言であり、その趣旨もよく分からなかった。

 だが、がん患者にとって、職場で受動喫煙を避けられるかどうかは大きな問題だ、という論旨に対するヤジだと分かると、空恐ろしい気がした。

 自民党には、受動喫煙規制について根強い反対論がある。推進論を牽制(けんせい)する発言だったことは想像できる。

 しかし、「働かなくていい」というのは、職場で煙を吸い込むのを心配するような病人は、社会に出てこなくてよい、という意味にしか聞こえない。

 権力側に身を置く者が、弱い立場の人間を排除する。そんな人物ばかりの政党だとは思いたくないが、発言はそれほど重大視されていないようだ。

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