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【産経抄】人の何倍も仕事して遊んだがん患者 5月26日

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【産経抄】
人の何倍も仕事して遊んだがん患者 5月26日

 平成14年から6年間、英経済紙フィナンシャル・タイムズ東京支局長を務めたデイヴィッド・ピリング氏は、東日本大震災の発生時、北京に滞在していた。すぐに日本に向かい、まず訪ねたのが、当時菅直人内閣の経済財政担当相だった与謝野馨氏である。

 ▼今回の震災が日本を奮い立たせることができるだろうか。ピリング氏の質問に与謝野氏は、覚悟を示すかのように小さく拳を握ってみせた。ピリング氏はその後も取材を重ねて、『日本-喪失と再起の物語』(ハヤカワ文庫)を上梓(じょうし)する。原題である「Bending Adversity(逆境をバネに)」という言葉は、与謝野氏の政治家人生にもあてはまる。

 ▼右足の付け根の腫れが、悪性のリンパ腫と診断されたのは昭和52年、39歳の時だった。医学書で調べると、「余命2年」とあった。衆院議員に初当選して10カ月、総理大臣への夢が膨らみ始めた頃である。それから直腸、前立腺、下咽頭…、78歳で亡くなるまで、4つのがんと3度の再発を経験している。

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