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【正論】この10年、北朝鮮に時間を与えすぎた 核保有国に軍事手段は困難、やるべきことは… 拓殖大学総長・森本敏

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【正論】
この10年、北朝鮮に時間を与えすぎた 核保有国に軍事手段は困難、やるべきことは… 拓殖大学総長・森本敏

拓殖大学総長・森本敏氏(荻窪佳撮影) 拓殖大学総長・森本敏氏(荻窪佳撮影)

 これに対し、第2は核搭載ミサイルが米国本土に到達する可能性を「レッドライン」と見なすが、それまでは核再処理施設やミサイル開発生産施設に精密限定攻撃をかけて破壊し、北朝鮮の核・ミサイル開発計画を遅らせる-というものだ。

 しかし、核兵器開発に成功していれば核の報復を受ける。それがなくても、北朝鮮の110万人以上の通常戦力や神経剤VX搭載弾道ミサイルの報復攻撃で、膨大な被害が出ることを覚悟する必要がある。

 北朝鮮に対して先制攻撃をしても核・ミサイルや関連施設の完全破壊は不可能である。朝鮮半島には(THAAD部隊を含め)米軍約3万人のほかに軍属・家族・関連企業関係者約21万人がいる。日本人約7万人を含めた外国人数十万人に事前に通報して撤収すると、北朝鮮は十分な報復準備をするか、先制攻撃に出る可能性は大きい。いずれにしても犠牲を考えると第2の選択肢は全く取れない。第1の選択肢でも、金正恩体制が生き残れないとみた場合には、北朝鮮は何をするか予想もつかない。

≪議論よりも実行を優先せよ≫

 われわれがやるべきことは、第1に日米韓の緊密な連携の下に、抑止機能を効果的にするため最大限の努力を行うことである。

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