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【風を読む】ポテチショックの底流に日本農業の深刻な構造問題 論説副委員長・長谷川秀行

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【風を読む】
ポテチショックの底流に日本農業の深刻な構造問題 論説副委員長・長谷川秀行

 日本の農業市場を「最優先の標的」とする米政権内の強硬論に押されて、対日圧力を強める材料にならないか。先月来のポテトチップスの品薄騒ぎをみてそんな印象を抱いた。

 「ポテチショック」といわれる騒動は、北海道を襲った昨夏の台風で原料のジャガイモが不作になったことが原因だ。メーカーが一部商品の販売をやめたことが買いだめを誘い、ネットオークションで取引される事態まであったことはテレビでも盛んに報じられた。

 国内産が足りないなら、輸入を増やせばよかろうが、輸入規制があり、機動的に対応しにくい。米国には、米国産の輸入拡大を日本に求める論調もある。

 無論、貿易自由化は日本の通商戦略の根幹だ。暮らしに資するなら規制緩和をためらうべきではない。だが、ことはそう単純にいかないようだ。

 ポテチ用ジャガイモの関税率は4・3%である。これ自体は高くなく、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)でも撤廃で合意していた。

 問題は非関税分野だ。もともと日本は、ジャガイモに付着する土の中の害虫の侵入を防ぐため輸入を禁じてきたが、平成18年にポテチ用を解禁した。その条件の多くが防疫目的だという点に留意する必要がある。

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