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【正論】安全に問題がないと思われるのに不安ばかり先行 豊洲新市場の「安心」を醸成せよ 小池都政は役割を果たしていない 日本財団会長・笹川陽平

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【正論】
安全に問題がないと思われるのに不安ばかり先行 豊洲新市場の「安心」を醸成せよ 小池都政は役割を果たしていない 日本財団会長・笹川陽平

日本財団会長・笹川陽平氏(栗橋隆悦撮影) 日本財団会長・笹川陽平氏(栗橋隆悦撮影)

 東京・築地市場の豊洲新市場への移転をめぐり「安全・安心」の議論が盛んである。東京電力福島第1原発事故でも1ミリシーベルトの除染基準をめぐる同様の議論が、発生から6年を経た現在も続いている。

 「安全であれば安心」。それが本来の姿である。ところが豊洲新市場では安全に問題がないと思われるのに不安ばかりが先行し、福島の除染では、どの基準が安全なのか分からないまま被災者の不安が膨らんでいる。

≪築地市場の老朽化こそ問題だ≫

 豊洲新市場問題では、地下水から環境基準の79倍のベンゼンが検出されたことなどから昨年11月に予定されていた移転が見送られ、今後の展開は今も見えていない。

 問題となった地下水の環境基準は2リットルの地下水を毎日、一生飲み続ける場合を仮定して設定されており、現実に有り得ないケースを基にした数字で健康への影響を論じても意味はない。

 それ以前に豊洲新市場では、地下水の飲用水利用を予定しておらず、地下水の基準値オーバーをそのまま市場の安全性に結び付けるのは筋違いである。

 しかも、こうした土壌汚染は東京ガスの跡地である豊洲を移転先に選んだ時点で織り込み済みだったはずで、今、問題にすべきは、開場から80年以上経て老朽化が目立つ築地市場の安全性との比較であろう。

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