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【新聞に喝!】森友問題報道、ニュースの反応がいいから大騒ぎ…野党もメディアもポピュリズムを自覚せよ 京都大学霊長類研究所教授・正高信男

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【新聞に喝!】
森友問題報道、ニュースの反応がいいから大騒ぎ…野党もメディアもポピュリズムを自覚せよ 京都大学霊長類研究所教授・正高信男

証人喚問に臨む学校法人「森友学園」の籠池泰典氏(斎藤良雄撮影) 証人喚問に臨む学校法人「森友学園」の籠池泰典氏(斎藤良雄撮影)

 一昨年、食事中に倒れ、救急搬送された病院にそのまま入院した。しばらくして医師をしている長男が遠路やってきて帰り際、医局に寄っていくという。聞くと以前、近くで研修医として働いていたときに救急患者の搬送で連絡を取り合ったことが何度もあり「あいさつしておくと何かと親身になってくれるから」との説明に、そんなものかと妙に納得したことがあった。

 日本人は初めて会う相手が信頼に足るか否かを、経験に照らして判断するリスクを避けようとする傾向がある。その代わり、関係を築いている人間なら「しがらみがあるのだから裏切らないはずで安心だ」と考える。これはさまざまな場面で応用されている。たとえば行政に頼み事があるとき、知り合いの議員に口添えを求めるといったことも、しばしば行われていることだろう。

 それゆえ、大阪の森友学園が小学校建設にあたり、首相夫人を名誉校長にいただいて国有地を安価で入手した、という疑惑が報じられると、国民の多くは「あり得る話だ」と理屈抜きで感じたのではないだろうか。ただし入院先で少し厚遇されたりするのとはスケールが違う。だから同時に、「そんなうまい手があるのか」と、やっかみを感じた人も多いに違いない。

 もっとも「あり得ること」だからといって、疑惑の検証が容易なわけではない。それどころかコネによる忖度(そんたく)など阿吽(あうん)の呼吸でなされるのが普通であって、証拠を残すようなことはよほどドジでなければしない。だからこの問題を国会で追及する野党も、また疑惑を報じるメディアも、忖度の証明など本当に可能とは実は思っていないように私には感じられる。

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