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【日曜に書く】800年前に京都でオーロラが見えた! 藤原定家の記録、科学で証明 論説委員・山上直子

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【日曜に書く】
800年前に京都でオーロラが見えた! 藤原定家の記録、科学で証明 論説委員・山上直子

 「定家さんもビックリしてはるんやないかと思いますよ」と笑うのは、和歌の宗家で知られる京都の冷泉家25代当主夫人、冷泉貴実子さんだ。

 先祖で鎌倉時代を代表する歌人、藤原定家(1162~1241年)が京都でオーロラを見てそれを日記に書き残したところ、なんと約800年後のこの春、現代の科学で証明されたという。

 先頃、話題になった天文ニュースの一つだが、京都でオーロラが見られたこと自体、にわかに信じがたい。ただし、定家といえば超新星爆発などの現象を記録するなど、天文学界ではちょっとした有名人だ。はたして定家が見たオーロラとは-。

◆日記という記録

 定家は、小倉百人一首の選者で知られる一方で、日記「明月記(めいげつき)」を10代の末から晩年まで50年以上にわたってつづった文筆家でもあった。日記とは単に個人のものではなく、当時は“家”の記録であり代々受け継ぐものだった。冷泉家時雨亭文庫には定家の自筆本が今も残され、国宝に指定されている。

 さすがに原本は難解だが、作家で評論家でもある堀田善衛(よしえ)(1918~98年)が気の赴くままに書いた注釈書「定家明月記私抄」などは初心者にも読みやすい。定家は今でいう官僚だが、むしろ宮仕えの“サラリーマン公家”といったふうで、昇進を喜び不遇を嘆き、公私にわたる日々を、息子の愚痴なども交えてつづっている。読めば共感する人も多いだろう。

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