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【一筆多論】学力分野はトップクラスの日本…生徒の満足度なぜ低い 沢辺隆雄

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【一筆多論】
学力分野はトップクラスの日本…生徒の満足度なぜ低い 沢辺隆雄

 OECDは、国力や経済力につながることから近年、教育に関する調査に積極的だ。義務教育修了段階の生徒を対象にしたPISA調査は関心が高く、個人の知識・技能のほか、協働して作業する能力などの調査の開発も行っている。

 今回、「健やかさ・幸福度」を調べたのは、健康で豊かな生活を送るうえで欠かせず、学習する意欲などにもつながるからだろう。

 OECDは世界の傾向について、「親や教師と良好な関係を築いている生徒は、学業成績も良く幸福だと感じる傾向が強くみられる」と分析している。

 親と一緒に「食卓を囲む」「学校でうまくいっているか話し合っている」と答えた生徒は満足度が高く、学業成績もいい傾向があるという。

 満足度にも関係する、日本の子供たちの「自尊感情」「自己肯定感」が低いことは学校現場で心配され、東京都教育委員会などが取り組んでいる。政府の教育再生実行会議もテーマにあげていることだ。

 専門家によると、自尊感情は、うぬぼれやわがままではなく、自分の長所や短所を含めて自信を持ち、他人を尊重することにつながる。いじめを許さないなど規範意識の高い子は、自尊感情が高い傾向にあるとの調査もある。

 柔道や剣道などの一流選手は、技量があがるほど礼を重んじ、相手を敬い、慢心を戒めるという。

 教師は生徒を公平に扱っているか。生徒の様子をよくみて話を聞いているか。教育もあたりまえのことから改めて見直したい。(論説副委員長)

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