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【台湾有情】親中反日の活動家の犠牲になった八田與一像 事件は残念だが、心ある人々の姿に日台の「絆」を再確認した

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【台湾有情】
親中反日の活動家の犠牲になった八田與一像 事件は残念だが、心ある人々の姿に日台の「絆」を再確認した

16日、台湾・台南市で、頭部がなくなった八田與一の銅像を調べる警察関係者ら (中央通信社=共同) 16日、台湾・台南市で、頭部がなくなった八田與一の銅像を調べる警察関係者ら (中央通信社=共同)

 台湾南部・台南市の烏山頭ダムのほとりにある八田與一の銅像の頭部が切り取られる事件があった。犯人は中国との統一を主張する政治団体の一員。ネットに頭部を切断する過程の写真を掲載しており、売名行為のつもりなのだろう。

 男が所属する団体は中国が掲げる「一国二制度」による統一を主張する極少数派。「親中」と「反日」は表裏一体で、この団体は福島など5県産食品の輸入解禁問題でも、公聴会で暴れるなどしている。

 ダム建設に貢献した八田は教科書にも載っている。一介の技師である八田が有名になった背景には、政治的な思惑もあったように思う。特に馬英九前政権は「反日」懸念を払拭するため、八田関連の行事をよく開いた。統治者ではない「一介の技師」であることも馬前総統の好みに合ったのだろう。ただ、その結果、「反日活動家」の標的になったのだとすれば、皮肉というほかない。

 事件は残念だが、迅速な捜査を命じた台南市の頼清徳市長や修復を名乗り出た奇美博物館など、心ある人々の姿を目にすることもできた。像自体が地元の人々の手で建てられ、戦後長く守られてきたことも忘れてはならない。5月8日の慰霊祭は予定通り行われるという。日台の「絆」がその場で再確認できれば、それでよい。(田中靖人)

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