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【正論】露は米のシリア空爆に激怒しているのか? 本音はシリアから手を引きたい?ロシア 北海道大学名誉教授・木村汎

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【正論】
露は米のシリア空爆に激怒しているのか? 本音はシリアから手を引きたい?ロシア 北海道大学名誉教授・木村汎

北海道大学の木村汎名誉教授 北海道大学の木村汎名誉教授

 米国のトランプ政権は、シリアの空軍基地に巡航ミサイルを撃ち込んだ。アサド政権が反体制派に対して化学兵器を用いた嫌疑にもとづく懲罰行為だった。アサド大統領は同兵器使用の事実を否定し、米国の空爆を国際法違反と見なした。ロシアのプーチン政権は、シリア政府の主張を支持する一方、米国のティラーソン国務長官の訪露を受け入れた。首尾一貫しない言動から、一体どのようなクレムリンの意図を読みとるべきなのだろうか。

 ≪トランプ政権のメッセージ≫

 ロシアは、米国によるシリア空爆にどのぐらい激怒しているのか? この問いに答えるためには、まずトランプ政権側の意図を正確に知る必要がある。

 確かに、米軍はシリア政府の空港設備を破壊したが、空爆は限定的な性格のものだった。まず、米軍が攻撃の事前通告を行ったために、ロシア側の人的被害はほとんどゼロにとどまった。また、空爆は1回限りで、アサド政権に対する「象徴的」懲罰の意味をもつ警告にすぎなかった。

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