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【主張】核兵器禁止条約 不参加の意味をよく説け

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【主張】
核兵器禁止条約 不参加の意味をよく説け

 政府が核兵器禁止条約の制定交渉への不参加を決めた。これは妥当な判断である。

 この条約は核兵器やその使用を法的に禁止しようという内容だが、はなから核保有国は交渉に加わっていない。

 そもそも、条約を作ろうにも、核兵器の放棄や不保持の検証をどうするのか、有効な方策のめどは立っていないのが実情である。

 つまり、この条約が平和に寄与するとの前提で論じること自体、大きな危うさがあるのだ。核兵器の脅威は排除できないし、現実には核の抑止力で保たれている面が大きい、世界の安全保障を損ないかねない。

 今の科学技術の水準では、核兵器による攻撃や使用の脅しには、自国や同盟国の核兵器によって反撃する構えをとるしかない。

 不用意な法的禁止の条約ができれば、米国が提供する拡大抑止(核の傘)が不安定になる。それはかえって、国民を核の惨禍にさらすことにもなりかねない。

 政府は日本は唯一の被爆国であると強調してきた。禁止条約への不参加について、国民には分かりにくい面もあろうが、だからこそ丁寧な説明に努めるべきだ。

 ドイツやカナダなど北大西洋条約機構(NATO)加盟国や韓国は、日本と同じように安全保障の根幹を米国の拡大抑止に委ねている。これらの国々が交渉に加わらなかった重みも理解したい。

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